身に覚えのない最終通告書が届いた!どうしたらいい?

突然、「最終通告書」などと記載されたハガキやメールが届くことがあります。身に覚えのない請求を受けて困惑するかもしれませんが、思い当たる節がないのなら反射的に対応しないよう注意してください。全国的に多発している架空請求詐欺かもしれません。

 

詐欺かどうかの判断が難しいときは、当記事を参考に対処していただければと思います。

身に覚えがないなら架空請求を疑う

「最終通告書」や「訴訟最終告知のお知らせ」「訴状」などと記載のある文書・メールなどを受け取ったとしても、身に覚えがないなら安易に対応してはいけません。架空請求詐欺の可能性があります。

 

連絡をしてしまうことで個人情報をさらに知られてしまいますし、不安をあおられ何度もターゲットにされてしまう危険性もあります。

 

ただ、裁判所や取引のあった相手方からの本物のお知らせなら放置をすべきではありません。そのまま放置をしてしまうことで事態を悪化させてしまうリスクがありますので、その場合は迅速な対応が求められます。

 

判断が難しいとき一度弁護士に相談することをおすすめします。架空請求にしろ、正当な請求であったにしろ、弁護士がついていれば問題なく対処できます。

架空請求でよくある例

架空請求の場合、不安をあおるような文言・表現を使っていることが多いです。例えば次のようなものです。

 

  • 自宅まで直接行く
  • 勤務先を特定するための調査を行う
  • 給与や不動産を差し押さえる
  • 信用情報機関に登録する
  • 契約違反があったから訴訟を提起する など

 

架空請求でない場合でも差し押さえや訴訟に関して言及されることもありますが、架空請求の場合は必要以上に不安をあおる言葉を強調する傾向にあります。

 

また、公的な機関や、法律事務所・弁護士法人などを名乗って請求をしてくるケースもあります。実在する大手企業などの名称を使ってくるなど、本当の請求であるかのように見せかけてくるため十分注意しなくてはなりません。

本物と偽物の見分け方

届いた通知が本物なのか、偽物なのか、その見分けは簡単ではありません。しかし「過去に催告や督促を受けていた」という場合は本物である可能性も十分に考えられます。

 

また、「実際に裁判所が通知を行うときと同じ手順かどうか」に着目し、特別送達による通知をされたのであれば本物である可能性も疑った方が良いでしょう。とはいえその場合でもすぐにリアクションするのではなく、相手方について一度検索をかけて「公式のホームページから調べる」という手順も踏んでおきましょう。

 

このように慎重に調べていけばある程度見分けもつけられます。

過去に催告や督促を受けていたか

借金などをしており、その相手方から前に督促状や催告書を受けているのであれば、届いた「最終通告書」についても本物である可能性は高いです。

 

過去に利用していた金融業者と違っていても、すぐに偽物と決めつけるべきではありません。債権回収会社などから請求を行うケースもあるためです。

 

この場合、請求を無視してしまうと裁判を起こされる危険性が高いですし、さらに放置を続けていると給与や自宅などを差し押さえられてしまいます。

正式な裁判手続なら特別送達

訴訟に関する通知の場合、特別送達により送られてきたものかどうかで判別がつきます。

 

通常、裁判から重要な通知を行うときは特別送達と呼ばれる郵便方法により配達されるためです。郵便受けに投げ込まれるのではなく、直接名宛人に対して手渡しされます。また、封筒に「訴状」と記載されることはありません。

公式のホームページから調べて連絡

裁判所や法律事務所、企業などが差出人となっている場合、確認を取ってみましょう。その際、文書やメールに記載されている連絡先ではなく、ご自身でネット検索することが大事です。

 

公表されている問い合わせ先に連絡を行い、そこで「このような通告書が届いた」と伝えて本物かどうかを調べます。裁判所が差出人である場合は、直接聞いてみることで偽物かどうかがすぐにわかります。

怪しい通告書が届いたときの対処法

怪しい通告書が届いたときの対処法を以下にまとめます。

 

やってはいけない対応

自分からすぐに連絡してしまう

連絡を取ったことにより脅迫を受けたりさらに請求を受けたり、相手方の対応がエスカレートする可能性がある。また、個人情報を引き出されて被害が拡大するおそれもある。

支払いに応じてしまう

支払ってしまった金額を取り返すことは難しく、また、一度支払いを行ってもその後再び請求を受ける可能性も高い。

記載されているURLにアクセスしてしまう

怪しいメールが届いたとき、そこにURLが記載されていることもあるが、安易にアクセスしてはいけない。用意されたWebページにアクセスすることで個人情報が抜き取られたりウイルスに感染したりすることもある。

添付ファイルを開いてしまう

メールにファイルが添付されていることもあるが、ファイルを開くことでウイルスに感染するなどさらに被害が広がる危険性がある。

取るべき対応

弁護士に相談する

弁護士が内容をチェックし、偽物かどうかを本人に代わって調べる。これによって本人にリスクが及ばない。本物の請求であった場合、架空請求であった場合のいずれのパターンでもその後についてアドバイスがもらえる。

消費生活センターに相談

消費生活センターに相談することもできる。ただし弁護士のように代理人として対応してくれる機関ではない。

証拠となる文書・データは残しておく

被害が発生したとき、相手方を特定して責任追及を行う可能性があるが、その場合は証拠が必要となる。

警察に通報する

悪質な取り立てが続く場合、警察に届けることで捜査を始めてもらえることがある。

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紛争は人と人との間で起こります。それは法人間の紛争であっても同じです。そして、人には感情があり、立場があります。 紛争解決、説得の1つのツールとして、法律という理屈を駆使することはもちろんですが、常に、人の感情、立場に配慮した業務を行うよう精進しております。

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