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クレジットカードの不正利用への対処法| 事後対応の流れと被害防止の対策について

キャッシュレス決済を利用する方が増えており、現金に触れる機会が減った方も多いのではないでしょうか。

クレジットカードは現金を出さずにショッピングができるとても便利なアイテムですが、不正利用には十分注意しないといけません。

 

もし「不正利用されているかもしれない」「不正利用の形跡が見つかった」という方がいるなら、ここで説明する対処法を参考に手続を進めてください。

不正利用被害は増加傾向にある

クレジットカードが不正利用されてしまうという被害が近年増加しています。クレジットカード不正利用による年間の被害総額について、2013年時点では100億円に満たなかったものが、2017年には200億円を超え、2021年には300億円越え、そして2022年には400億円を超えたと経済産業省が公表しています。

出典:経済産業省「ご注意!クレジットカードの不正利用被害が急増しています」

 

この事実を踏まえ、他人事ではなく「いつか自分も被害に遭うかもしれない」と身構えることが大切です。

カード情報を盗む主な手口

クレジットカードの不正利用をするには、攻撃者がカード番号やセキュリティコード、アカウント情報などを取得する必要があります。

これらのカード情報を盗む手口にもいろいろありますが、特に「フィッシング詐欺」に注意が必要です。

 

フィッシング詐欺は、カード会社や宅配便業者など実在する業者を装ったメールを送って偽のWebサイトへアクセスさせる行為をいいます。

アクセス先でカード番号などの個人情報を入力させて、情報を盗み取り、その後本人になりすまして不正行為を行います。

 

カード番号などを盗み取られた場合は不正利用が発生する危険性が高く、気付いたころには多額の請求が発生していることも起こり得ます。

 

いかにも本物の業者であるかのようなメールやWebサイトであるため間違って情報を送ってしまう方もいますが、フィッシング詐欺というものの存在を知って警戒をしていれば詐欺に引っかからずに済みます。

不正利用かも?と思ったときの確認

クレジットカードの利用履歴を見てみて、「この金額はいったい何だろう?」「自分以外が勝手に利用しているのかも」と少しでも疑問を抱いたときは、不正利用かどうかの確認をまずは行いましょう。そのときは以下の点をチェックします。

 

利用した日と金額

利用した日とその金額から、自分自身でショッピングをしていないかどうかを思い出してみる。スマホに残っているさまざまなデータを見返して何か思い当たるものがないかを考える。

家族による利用の有無

家族カード・ファミリーカードを利用している場合、家族が持っているカードでの支払い履歴が表示されていることもある。そこで自分自身に身に覚えがない場合は家族にも確認を取る。

店舗名と支払先名

利用履歴で表示される名称が店舗名と一致しているとは限らない。その店舗がカード会社に登録するとき、別の名称を使っている可能性もあるため、ネット検索をしてみたり直接店舗に聞いてみたりすると良い。

不正利用があったときの対応

クレジットカードの不正利用が確認された場合、まず「カード会社への連絡」、そして「警察への被害届の提出」「被害額の返還・補償の請求」、そして必要に応じて「弁護士への相談・依頼」も検討します。

カード会社への連絡

不正利用されている場合は、すぐカード会社へ連絡をしましょう。

 

そのまま時間が経つとさらに不正利用されてしまい、被害が広がるおそれがあります。

そのためカード会社に不正利用の事実を伝えて、カード利用を停止してもらうのです。

警察への被害届

次に、警察への被害届も考えます。被害届が受理されても必ず捜査が始まるとは限りませんし、犯人が捕まるとも限りません。

しかし被害の事実を伝えたことがきっかけで犯人を特定できる可能性もありますし、そうすると自分自身による利用ではなく不正利用であったことの立証もしやすくなるでしょう。

被害額の返還・補償

クレジットカードの不正利用を放っておくと、ご自身が使ったものとして通常通り請求を受けてしまいます。

こうした損害を被ったときは、不正利用の事実を確認したのち、カード会社に対して補償・返金を求めましょう。

 

通常、クレジットカードに関する契約では不正利用があったときの取り扱いについても規定が置かれています。

返金や補償に関するルールが設けられていると思われますので、その仕組みを使って被害額の返金をしてもらいましょう。

 

ただし、補償してもらえる期間には制限がかけられていることも多いため、早めの対応を心がけましょう。

弁護士への依頼

カード会社への返金請求、支払いの拒絶、犯人に対する損害賠償請求や刑事処分を求めての告訴など、交渉や法的措置を検討するときは弁護士に相談しましょう。

 

ご自身で証拠収集や犯人との交渉、訴訟対応まですべて対処するのは困難です。

何から手を付ければいいのかわからない方がほとんどではないでしょうか。こういった問題も弁護士に依頼すれば悩む必要はなくなります。

クレジットカード不正利用の防止策

クレジットカードの不正利用で被害を受けた方は、今後被害を受けないように防止策を打つべきです。

これまで不正利用をされた経験がないという方でも、いつ被害を受けるかはわかりません。以下で紹介する対策を講じておきましょう。

定期的な利用履歴のチェック

不正利用に対処するには、まず不正利用されている事実について認識しないといけません。

そこで「定期的に利用履歴をチェックすること」を意識しましょう。

 

月に1度でもクレジットカードの利用状況について確認するようにしておけば、おかしな動きにも気づきやすくなり、早めに不正利用されていることを認識できます。その時点からさらに被害が発生するのも防ぎやすくなります。

不審なメールやサイトへの注意

カード情報が盗まれないようにするには、フィッシング詐欺に引っかからないことが大事です。

企業が公式に送っていそうなメールであっても、安易にアクセスして重要な情報を入力し送信すべきではありません。

 

そもそも自ら進んでネットショッピングをしたりサービスに申し込んだりするような場面を除き、企業が積極的にカード情報を入力させるようなことは通常ありません。そのため盗まれたら困るような情報を求められたらまず警戒すべきです。

セキュアなシステムの利用

情報セキュリティへの意識を少しでも持つことが大切です。専門的な知識まで備える必要はなく、例えば「クレジットカード情報を入力する場面でもフリーWi-Fiを使用する」「人が多く行き交っており背後から画面が見える状況でもクレジットカード情報の入力をする」など、わかりやすく危険な行為を避けるだけでもリスクは下がります。

 

そのうえで、カード利用時には本人認証を追加で行うなど、不正利用を防止するサービスも活用するとより安全です。

カード情報だけでなく、その場で発行されるワンタイムパスワードも使わないとカードが利用できない仕組みなど、二重の安全措置を講じておけば不正利用のリスクはかなり下げられます。

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    司法研修所入所

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