説明なしに高額請求された!支払わなくていいケースと対処法を解説

「頼んでいないのに料金が発生した」「最初に聞いていた金額と全然違う」といった状況に直面したとき、対応方法がわからずとりあえず支払うという選択肢を取ってしまう方も多いのではないでしょうか。

しかし事前説明のない高額な追加料金については、法的な支払い義務がない可能性もあります。支払わなくていいケースやそのときの対処法についてご確認ください。

合意していない料金に支払い義務はあるのか

事前に説明もなく合意もしていない料金については、基本的に支払う義務はありません。

 

契約はお互いの合意があってはじめて成立するものだからです。「この作業でこの金額を支払います」という約束がなかったのなら、業者の請求には契約上の根拠がありません。

 

たとえば、トイレが詰まって修理業者を呼んだとします。
「基本料金5,000円〜」という広告を見て連絡したのに、部品代・技術料・出張費などが積み重ねられて数十万円を請求されたとしましょう。この場合、作業前に金額の説明を受けてOKを出していた部分については支払う必要がありますが、説明なく進められた作業の料金については支払い義務が認められない可能性が高いです。

その場で払う前に確認すること

高額請求に対し、その場の雰囲気に押されてつい支払ってしまいがちです。しかし、いったん払ってしまうとその後取り戻すのが難しくなります。そこでまずは次のことを確認しましょう。

 

  • 請求金額の内訳の明細書を必ず書面でもらう
  • 作業前に金額の説明を受けたかを落ち着いて振り返る
  • 納得した金額については後日支払う意思がある旨を伝えたうえで、その場での支払いを断る
  • 業者の名称・連絡先・やり取りの内容をメモに残す

 

支払いを断ること自体は消費者の正当な権利の行使です。万が一、脅迫的な態度になるなど身の危険を感じたときは、警察へ連絡することも選択肢に入れておきましょう。

使える可能性のある法的手段

不当な追加請求に対して、いくつか法的な対抗手段があります。状況によって有効なものが異なりますので、それぞれ確認しておきましょう。

クーリングオフ(特定商取引法)

「見積もりのつもりで呼んだ業者にその場で契約させられた」「広告の金額と実際の請求額が大きく異なる」などの場合では、特定商取引法に基づくクーリングオフが使える可能性があります。

 

書面を受け取った日から8日以内という期限を守れば、すでに工事が完了していたとしても適用可能です。代金を払った後でも返金を求めることができます。

※原状回復のコストも業者側負担。

 

ただ注意したいのは、ご自身で業者を呼んだケースです。このケースでは原則としてクーリングオフが使えません。もっとも、当初依頼していない追加工事の契約や、広告と大きく異なる条件で勧誘された契約などに対しては、例外的にクーリングオフを主張できる余地が残ります。

契約の取り消し(消費者契約法)

消費者契約法は、事業者と一般消費者の間の情報量や交渉力の差を踏まえて、消費者を保護するために設けられた法律です。

 

同法には、「重要事項について嘘の説明を受けた」「不利な情報を意図的に隠されていた」ようなケースで、その契約の申込みを取り消すことができるルールが置かれています。

 

リフォーム工事を例にとると、「この壁は今すぐ修理しないと倒壊する可能性があります」など事実ではない説明で緊急性を煽り、高額な追加工事の契約を結ばせるケースがこれに該当します。

 

取り消し期限である「気づいた時点から1年以内」かつ「契約から5年以内」であれば、取消権の主張も選択肢に入ってくるでしょう。

不当な表示であることの主張(景品表示法)

○○円〜」という広告表示と実際の請求額が大きくかけ離れているなら、景品表示法上の不当な価格表示に該当する可能性があります。

 

不当な価格表示に関する直接の是正行為は消費者庁や都道府県が対応します。そこで消費者個人としては、消費者庁や消費生活センターへの申告が有効な手段となるでしょう。

相談窓口の活用も大事

上記の対処法があるとはいえ、「自分の主張内容・主張方法が本当に法的に適切なのかわからない」と困ることもあるかと思います。

 

判断に悩むときは、無理に単独で対処しようとせず、相談窓口を利用しましょう。

 

たとえば「消費生活センターへの相談」も有効ですし、比較的手軽に利用できます。全国共通の電話番号「188」に電話すると、最寄りの消費生活センターにつながります。相談は無料で、具体的な対応方法のアドバイスを受けることができます。

 

ただし、業者が請求を取り下げない、交渉が進まない、すでに支払ってしまって返金を求めたいといった段階になると、法的措置が必要になります。そうしたシチュエーションでは弁護士へご相談ください。

 

弁護士がついていれば、クーリングオフ通知の作成や業者との交渉の代理、少額訴訟や調停の活用など、状況に応じた手段を的確に判断することができます。

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